書籍情報
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著者 | 岡本 浩一 |
| 価格 | 777 円 | |
| ISBN | 9784569639901 | |
| 出版社 | PHP研究所 | |
| 出版日 | 2004年12月16日 | |
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カスタマーレビュー (全 14 件 平均評価:
)
・権威主義に触れて考えるには最適の一書 評価:
前半は、ナチスによるユダヤ人迫害を材料に権威主義の研究や発達の過程が紹介されています。
具体的には、一歩引いて考えると明らかに残忍な行為に多くの市民が加担するに至った理由が
社会心理学の理論や実験結果を用いて説明されています。
後半は現在社会において権威主義が見られる場面や権威主義を振りかざす人の特徴が
具体的事例を用いて示されています。
「そうそう」と思いながら読み進めることはできるものの、
多数の幅広い事例の提示に終始しており、一言で権威主義とは何なのかが最後まで示されませんでした。
(著者によると、まだ発達段階にある学問領域のため明確な定義はできないらしいです、、、)
とはいえ、会社などでの身近な場面を想定し自分自身に問いながら読み進めると、
虚構の権威を振りかざしている時があると気づかされます。
なお、「教育水準が高いほど、権威主義の傾向が低下する」という指摘が最も印象に残っています。
・気づきにくい「良識的」な権威主義 評価:
ナチスなどに代表される「権威主義」。その構造、具体的なケースや対策をわかりやすく書いてあります。
組織運営に当たる方は必読書でしょう。
どういった権威主義があるか、気をつけ方や見破り方なども、具体例を豊富に書いてあります。
個人的に一番興味深いと思ったのは、最終章の「現代日本の権威主義」です。
マスメディアなどで「良心的」とされているような主張。具体的には
「省庁再編を絶対善とする言説」
「天下りを絶対悪とする言説」
「学歴主義を絶対悪とする言説」
「規制緩和を絶対善とする言説」
「過剰に人命尊重を訴える言説」
などが、実は権威主義的な言説だというのは、結構驚きました。
ところで、「権威主義を絶対悪として批判する権威主義」、という変にパラドキシカルなことを考えてしまった。どうなんだろ?
・会議の科学の入門書 評価:
著者である岡本氏が書いた「会議の科学―健全な決裁のための社会技術 」の入門書というべき位置付けである。会議の科学は、専門用語と分量から一般人が読むにはきついと思われるので、この本から読むのも手かもしれない。
・奇書かつ良書 評価:
権威と権威主義の違いについて、さまざまな実例やモデルを用いて明快に述べており、読みやすく、かつ示唆に富んだ本だと思う。
自分としては「認知的複雑性」という指標が、人間的、人間関係的健全さの指標となることを学べたことが、もっとも有意義であった(たまたま、内田樹ほか著「9条どうでしょう」と同時期に読んだのだが、主張に通底するものがあると思った)。
ただ、第6章の存在そのものが、この本自身の主張と真っ向から対立している矛盾には、苦笑を禁じえなかった。こういった分類をしようとすることこそ「権威主義」のみぶりそのものではないだろうか。
(p177に著者も気づいておられる様子が見られる。しかし「権威主義的傾向」は著者の言うような「早急な判断態度」ではなく、このような分類をすること自体に含まれるのではないか)。同じことが第5章の一部と第7章の一部にも言えるが、そっちは個人的にはあんまり気にならなかった。
とはいえ、第6章がなければイマイチ面白みや具体性に欠ける本になったであろう。。。
いろいろ書きましたが、自分自身や社会の権威主義的傾向というものに気づき、考えるきっかけを与えてくれる良書だと思います。
多くの方に一読をおすすめしたいです。
・言うは易し、行なうは難し。 評価:
権威主義的性格は、人間である以上避けることの出来ないものだと思う。自分もこれに書かれていることをやっていることを痛感するし、そういった態度はごく自然に出てくる。特に日本人は、共同体の帰属意識が強いから、いやがおうにも権威に追従してしまうと思う。どんなに懐疑的な人でも、実際社会の中で生活していると多少の権威主義的傾向はあるものだ。
司馬遼太郎の小説の一節に「大事なことは、何を言うかではなく、誰が言うかだ」というのがあったが、まさにそうだと思う。どうしても権威のある人のいうことは無批判に支持してしまいがちだし、自分もこうやって大家の言葉を引用してしまう。
実際、権威主義的傾向の強い社会に順応していかなければならないというのが、現実だろう。人間として生きていくうえでの宿命だと思う。
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